地区の人々の団結力が湿原を守る。
延岡市から東九州自動車道を北進し、清流北川の上を走り抜けると眼下に湿原が広がる。水が草地の間を縫うように流れる家田川。この家田地区とお隣の川坂地区に広がる湿地を総称して、北川湿原と呼んでいる。
家田地区の住人で結成された、家田の自然を守る会。岩佐美基さんを中心に、湿原周辺の草刈りや外来植物の駆除を行い、毎年一月には地区の住人総出で野焼きもするという。
昔は当たり前に生えていた水辺の草花たち、今では多くが絶滅危惧種となっているが、家田湿原にはたくさんの希少植物が息づいている。川面からすっと伸びるサイコクヒメコウホネの群生も、日本一の規模と言われている。
20代の若いメンバーも人生の先輩たちも、共に家田のために働き、作業が終われば一杯やろかい、と酒を酌み交わす。家田地区の人々の団結力が、これからも美しい草花を守っていくことだろう。
家田の自然を守る会(会員38名)
会長:岩佐 美基 〒889-0102 宮崎県延岡市北川町長井386-6 携帯:090-1920-3152